アイドルにとって必要不可欠な要素として、歌があります。歌唱力がないと、アイドルとしてやっていくのは厳しいです。少しでも歌が上手くなるためには、練習、特にボイストレーニングが欠かせません。
しかし、カラオケで練習するだけでは、ボイストレーニングとしては、練習不足になることがあります。
ボイストレーニングは自宅で行うことも可能です。
ただし、自宅でトレーニングする場合には注意しなければならない点もあります。この記事では、自宅でのボイストレーニングの内容と注意点について説明していきます。
歌を上達させたい人には、必見の内容です。
目次
自宅でもできるボイストレーニング
自宅でできるボイストレーニングについて紹介していく前に、「ボイストレーニングと歌唱力にはどういう関係があるのか」について述べておきます。
ただ何回も歌っているだけではなかなか上達しません。なぜなら歌を歌っている声帯そのものを鍛えていって、初めて歌唱力が向上していくからです。
声帯を鍛えるためには、声帯を動かす筋肉を鍛える必要があります。そのために、ボイストレーニングで声を上手く出すための筋肉を効率的に鍛える必要があるのです。
そこで、自分で自宅でできるボイストレーニングを紹介します。
ストレッチ
ここでは、下記で3つのストレッチを紹介します。いずれも姿勢を整えるためのものです。声を出さないので、自宅でも簡単にできます。
- 股関節のストレッチ
- 肩甲骨のストレッチ
- 首周りのストレッチ
以下で順番に見ていきましょう。
「股関節のストレッチ」は、両足を開いた後に腰を落とし、低い姿勢になります。それから、左右に肩を入れていきます。これを交互に数回ずつ行っていきましょう。
「肩甲骨のストレッチ」は、両手を頭の上に組んで伸ばしたり、後ろ手で下に伸ばしたりを数回行います。
「首周りのストレッチ」は、両手を腰に添えた上で首を上下左右に数回ずつ振っていく、というものです。
リップロール
リップロールとは、唇を軽く閉じた上で息を吐きながら唇をプルプルと震わせるトレーニングです。これにより、表情筋や声帯の力みを解消したり、息がスムーズに流れるといった効果があります。
だんだんとやり方に慣れてきたら、低音から高音に変化させるなど音をつけてみましょう。30~40秒持続できるように頑張ってみると、効果的です。
このトレーニングを行う際には、全身の余分な力を抜くようにしましょう。30秒から40秒くらい続けて行います。
タングトリル
タングトリルとは、舌を巻き舌にして「トゥルルルル」と声を振動させるトレーニングです。これによって舌の緊張をほぐし、滑舌を向上させることができます、
なぜ舌の緊張がほぐれて滑舌が向上するのかというと、タングトリルすることによって舌がマッサージされて、舌の力が抜けるからです。また、声帯周辺の筋肉も刺激されます。
このトレーニングの際には、舌を柔軟に動かすことを意識しましょう。そうすれば滑舌にも好影響を与え、言葉や音にキレが出てきます。
表情筋のトレーニング
表情筋のトレーニングとは、「あ」「い」「う」「え」「お」という母音を声に出して、あるいは無音で口の形を作る、というものです。
最初は筋肉痛が起こるかもしれませんが、じきに慣れます。この母音5音を1セットにして毎日5~10回繰り返していくと、発声がスムーズになります。
ロングブレス
ロングブレスのトレーニングは、「スー」という感じで歯の間から息を長く吐いていきます。これによりお腹の筋肉が鍛えられて、出す声が安定してきます。
このロングブレスを行う前提として、腹式呼吸をマスターする必要があります。腹式呼吸とは、読んで字のごとく吸った息を胸ではなくお腹にためることです。お腹に息をためた上で、ロングブレスで長時間息を吐いていきます。
滑舌のトレーニング
滑舌のトレーニングとは、要するにアナウンサーもよくやる早口言葉のことです。この訓練によって、口の中の筋肉を鍛えていきましょう。使う早口言葉は何でもいいのですが、できれば自分が苦手な言葉を中心に練習すると効果的です。
同時に、舌の筋肉も鍛えるようにしましょう。舌をギリギリまで伸ばした上で、色々な方向へ曲げ伸ばしていきます。
リズムトレーニング
歌唱に必要な要素は声だけではありません。リズム感も大事です。そこで、リズムトレーニングも行います。これは、音楽を聴いて足でリズムをとったり、メトロノームで拍の間隔を身体に覚えこませるといった訓練になります。
よく使われるリズムは4、8、16ビートです。これらのリズムを覚えるために、できれば音楽を聴くときには常にリズムを意識して聴くようにしましょう。
ボイストレーニングを自宅でやる時の注意点
ここまで述べてきたトレーニングは、基本的には一人で自宅でできるものばかりです。ただし、いつものスタジオではなく自宅でボイストレーニングを行う場合には、注意をしておかなければならない点もあります。
ここでは、ボイストレーニングを自宅でやる時に何に気をつけなければならないのかについて、その注意点を見ていきましょう。
- 近隣の住宅に配慮しよう
- 無理をしすぎずこまめに休憩する
- 一つ一つの練習を丁寧に行う
近隣の住宅に配慮しよう
まず、音漏れの可能性があるため、近所の住宅の迷惑にならないように気を付ける必要があります。当然のことながら、スタジオ並みの防音設備のある住宅は少ないので、あまりにも大きな声を出すと近所迷惑になります。家に防音シートなどを取り付けると少しは改善します。
トレーニングをする時間帯にも注意する必要があります。深夜や早朝に練習すると、当然近隣の人には眠りを妨げる騒音ととられることになります。昼間や夜の早い時間であれば、生活音にまぎれるため安心してトレーニングできるでしょう。
トレーニングをするときは、近隣の住宅に配慮してトラブルを防止ましょう。
無理をしすぎずこまめに休憩する
また、焦って練習をしすぎず、こまめに休憩を入れるのも大切です。グループアイドルなどで、自分が他のメンバーに比べて歌唱力が劣っていると思っている場合、ついボイストレーニングの時間が長くなるもの。
ただし、やみくもに声を出して練習を重ねたとしても、その方向性が違っていた場合、いくら一生懸命トレーニングしても効果が現れない、ということになりかねません。
さらに、訓練しすぎると喉に負担がかかって、声が上手く出なくなることもあります。練習時間は事前にしっかりと決めて、守るようにしましょう。
一つ一つの練習を丁寧に行う
さらに、自宅で自分一人でトレーニングをするときには、その一つ一つを丁寧に行うことを心がける必要があります。裏を返せば、適当に自己流で練習しないということです。
なぜ適当に自己流でトレーニングをしてはいけないのかというと、変な癖がついてしまい、喉を痛めてしまう可能性があるからです。一旦ついた癖を矯正するのは大変です。教則本に即して、一つ一つ確実に訓練を積むようにしましょう。
プロのボイストレーニングのオンラインのレッスンもある
自己流の練習にならないようにするには、自宅でも「プロのボイストレーニングのオンラインのレッスンを受ける」方法もあります。
やはりプロのボイストレーナーはボイストレーニングの適切なやり方を知っていますし、練習時間にも終了時間があるので練習のしすぎになることもありません。なにより、自分の練習を他人に見てもらえるので、やる気も違ってくるでしょう。
もちろんPCなどの設備、ネット環境などを整備する必要はあります。しかし地方在住の人でも交通費をかけずにレッスンを受けられ、料金も手軽なので検討の余地はあるでしょう。
プロのアイドルになりたい場合は、もちろんプロとの対面のレッスンも検討しましょう。
まとめ:自宅でもボイストレーニングを行いましょう
スタジオやカラオケボックスまで行かなくても、自宅でもボイストレーニングは可能ですし、種類は限られていますができるトレーニングはいくつかあります。
ただし、自分で自宅トレーニングするとなると、近隣への配慮、休憩を入れる、自己流にならないよう丁寧に行うなど注意する点もあります。
「歌が上手くなりたい!」と思っても、一足飛びに歌唱力は上がりません。やはり基礎的なボイストレーニングを積み重ねる必要があるので、自宅を活用しましょう。
注意点を踏まえながら、地道に練習を続けていきましょう!