大好きな歌手のように歌いたいと思っても、なかなかプロのようにうまく歌えません。しかし、目標とするプロの歌手も、初めから歌がうまかったわけではないでしょう。
中にはそういう人もいるかもしれませんが、多くの人は正しい練習をして上達したはずです。ただ、「どう練習していいかわからない」という人も多いでしょう。
「いい歌声を出したいけど、練習方法がわからない」
「歌がうまくなって、人を魅了したい」
そこで本記事では、歌声の出し方にまつわる悩みを解決します。
- いい歌声を出す練習方法
- 喉に負担をかけない歌声の出し方
- 低音と高音を出すポイント
本記事を読むと、いい歌声で人を魅了する第1歩を踏み出せるので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
いい歌声の出し方!練習方法
いい歌声を出すためには、適切な練習方法が重要です。なぜなら間違った練習をすると効果がないだけではなく、喉を痛める危険性があるからです。
本記事では具体的に、下記の練習方法を解説します。
- 腹式呼吸を意識する
- 喉を開く
- 音域を広げる
- 滑舌を鍛える
- 声量を増やす
どの練習方法も、いい歌声を出すためには欠かせません。
腹式呼吸を意識する
腹式呼吸は意識しましょう。歌声について、すべての基礎となる重要なポイントです。
腹式呼吸は横隔膜を上下に動かす呼吸法で、息を吸えばお腹が膨らみ、吐けばお腹がしぼみます。そのためにはリラックスが重要で、下記の練習方法がおすすめです。
- 仰向けに寝る
- お腹がしぼむことを意識しながらゆっくり息を吐く
- 息をすべて吐ききったら、お腹が膨らむことを意識しながらゆっくり息を吸う
- 2→3を繰り返す
人は寝ている状態がもっともリラックスしているため、自然と腹式呼吸をしています。感覚を掴んできたら、少しずつ立ち状態に移行しましょう。
腹式呼吸ができないまま他の練習をしても、あまり効果はありません。他の練習をしているときでも、腹式呼吸は常に意識しましょう。
喉を開く
発声するときに喉を開くことで、声帯にかかる負担が小さくなったり声を出しやすくなったりとたくさんのメリットがあります。
喉が開いた状態をイメージしづらい人は、あくびを意識してください。あくびをすると舌の根や喉仏が下がり、喉が開いた状態になります。
喉を開く練習は、タングトリルがおすすめです。タングトリルとはいわゆる巻き舌のことで、舌先を震わせて「トゥルルル」と発声することです。
舌を上の歯の裏において、息を吐いて舌先を振動させます。舌先に力を入れると振動しないので、力を抜いて吐く息の量を一定にすることがポイント。
タングトリルは筋肉をリラックスさせる効果もあるため、プロの歌手も多用する練習方法です。
歌は声量が大きくすると魅力的になる!声帯を鍛えるトレーニング方法
音域を広げる
いい歌声を出したいと考える人の多くは、高音や低音を出したいと悩んでいるでしょう。
音域を広げるための重要なポイントは、下記の3つです。
- 腹式呼吸を練習する
- 裏声を練習する
- チェストボイスを練習する
腹式呼吸をすると体がリラックスした状態で発声できるので、音域が広がります。
高音域を広げるためには、裏声の練習が効果的です。綺麗な裏声を出すポイントは、鼻腔を響かせること。
まずは鼻歌を歌って鼻腔の振動を意識しましょう。少しずつ口を開き、鼻腔と口を使って発声に切り替えます。
次に胸を響かせて発声するチェストボイスを練習して、低音域を広げましょう。低音で発声するときに胸を触ると、胸の振動が伝わります。
裏声と同様に、胸の振動を意識しながら発声し、徐々に口を使っていきましょう。少しずつ下限を下げると、安定して発声できます。
ただし、音域には生まれつき限界があるとされていますので、喉を痛めないために無理はしないようにしましょう。
滑舌を鍛える
音域が広くても何を言っているのか分からないようでは、いい歌声とは言えません。滑舌が悪いと言葉が不安定になり、音程も不安定になってしまいます。
滑舌をよくするためには、口を大きく動かして笑顔で歌うようにしましょう。
また、母音を意識することも忘れてはいけません。「ありがとう」を「あいあおー」のように、母音のみで発音すると効果的に鍛えられます。
定期的に練習しないと衰えてしまうので、毎日少しずつでも練習するといいでしょう。
声量を増やす
声量を増やすことで、パワフルな歌声になります。
声量を増やすためには、リップロールが欠かせません。リップロールとは、吐く息の力で唇をブルブルと震わせることです。
リップロールをすれば口周りや喉をリラックスさせられるため、楽に発声できます。声量アップにつながるほか、音程にムラがなくなったりロングトーンが安定したりメリットばかりです。
リップロールはアヒル口の状態で息を吐き出して、唇を震わせます。できるだけ長く震わせられるように意識しましょう。
歌は声量が大きくすると魅力的になる!声帯を鍛えるトレーニング方法
喉に負担をかけない歌声は出し方をマスターしよう
いい歌声を出すためには、喉に負担をかけないことが大切です。そのために意識することは下記の3つです。
- 脱力を意識して力まない
- まずは自分の音域にあった曲を練習する
- 必要以上に大声は出さない
ポイントを押さえて、ゆったりと歌うことを意識しましょう。
脱力を意識して力まない
喉に負担をかけないためには、脱力を意識して力まないことが重要です。力んで歌うと声帯を動かす筋肉が収縮し、綺麗に歌えないばかりか喉を痛めるかもしれません。
下記の順番で、脱力の感覚を掴んでいくことがおすすめです。
- 仰向けに寝て歌う
- 壁により掛かって歌う
- 自分で肩を抱いた状態で歌う
仰向けに寝ている状態が、もっとも脱力している状態です。無駄な力が入っていないので、まずはゆったりと寝た状態で感覚を掴みましょう。
次は、壁に寄りかかって歌います。壁に背中を預けるので、寝ている状態に近いはず。
さらに、自分で肩を抱いた状態で歌いましょう。両腕で自分の体を固定するため、その分脱力した状態にできます。
ただし、寝ている状態や壁に寄りかかった状態より力が入りやすいので、しっかりと脱力を意識しましょう。完全に脱力するのではなく、無駄な力を抜く意識が大切です。
まずは自分の音域にあった曲を練習する
喉に負担を与えないためには、自分にあった音域の曲を練習することが大事です。なぜなら自分が出せない高音や低音を無理やり練習しても、つらいだけで効果は薄いから。
まず、ピアノやアプリを使用して、自分が出せる音域を把握します。そして、基礎練習を進めながら、実際に歌って練習しましょう。
実践的な練習なので、得られるものも多いはずです。
必要以上に大声は出さない
高音を出すために、必要以上に大声を出してしまう人がいます。はっきり言って、これは逆効果。
大声を出すと歌声が不安定になってしまい、音程を外してしまうことがあります。また、ひどい場合にはスピーカーが音割れしてしまうことも。
歌うときはマイクがあるので、日常会話くらいの声量で十分です。大声を出しても響きがないと声量は大きくならないので、ほどほどを意識しましょう。
低音と高音の歌声の出し方のポイント
低音と高音を綺麗に出すためには、普段の基礎練習がもっとも重要です。基礎ができていれば、おのずと綺麗な発声ができるようになるでしょう。
今回は、歌うときに特に意識してほしいポイントを紹介します。
- 低音の歌声の出し方のポイント
- 高音の歌声の出し方のポイント
順番に解説していきます。
低音の歌声の出し方のポイント
低音の歌声の出し方で意識することは、下記3つのポイントです。
- 喉を開く
- 喉や体をリラックスさせる
- 下顎を下げる
喉を開くことで呼吸量が上がり、伸びやかに発声できます。喉が閉じたままだと詰まったような声になり、綺麗な低音を出すことは難しいでしょう。
喉や体をリラックスさせることも重要で、脱力すれば楽に歌えます。深呼吸やストレッチで、筋肉をほぐしてあげましょう。
また、歌手が歌うときは音程の高さにしたがって、顎の高さを変えることがあります。これは顎の高さを調整することで、高さに応じた音が出しやすくなるからです。
低音を出したい場合は、下顎を下げると出やすくなります。実際に歌うときは、ぜひ意識してみてください。
高音の歌声の出し方のポイント
高音の歌声を出すときも、低音のときとやることはほとんど変わりません。押さえるべきポイントは下記の3つです。
- 喉を開く
- 喉や体をリラックスさせる
- 腹式呼吸をする
喉を開くことは、発声において重要です。特に高音を張り上げるように発声すると、喉が閉まって出しづらいという悪循環に陥ります。
繰り返し練習して、自然に喉を開けるようになりましょう。
続いて重要なことは、喉や体をリラックスさせることです。リラックスしたまま歌うことは、難しいかもしれませんが、慣れると楽に高音が出せるように。
また、声帯のみを使って高音を出そうとすると、喉を痛める可能性が高くなります。腹式呼吸をマスターし、声量が安定すると、高音も安定して出せるようになるでしょう。
日常的に練習することが大事なので、できるかぎり継続して練習を続けることがおすすめです。
プロに指導してもらうのもおすすめ
いい歌声を出せるようになりたいなら、独学ではなくプロに指導してもらうこともおすすめです。
プロに指導してもらう最大のメリットは、間違いを正してもらえること。インターネットにはたくさんの情報がありますが、すべてを実践するのは不可能です。もしかしたら、間違った情報があるかもしれません。
また、ボイストレーニングのように成果が出るまで時間がかかることは、モチベーションの維持が大変です。1人で孤独に続けるとモチベーションが続かず、挫折するかもしれません。
プロの指導者がいれば常に寄り添ってもらえるし、いい歌声の出し方を最短距離で学べます。ただし、プロの指導があっても自身の努力が何より大切なので、忘れないようにしましょう。
特にアイドルになりたい場合は、歌だけでなく、ダンスを習得する必要があります。そのため、歌とダンスが学べる養成所に通うのが賢明です。
まとめ:歌声の出し方を学んで人を魅了しよう
いい歌声の出し方は、練習を継続することで身につきます。
間違った発声方法を続けては、いい歌声を出せいないばかりか喉を痛めてしまうかもしれません。正しい練習を続け、喉に負担をかけない歌い方をマスターしましょう。
腹式呼吸や喉を開くこと、リラックスすることを忘れなければ、低音や高音の歌声もお手の物です。
自分1人で練習を続けることが辛く感じるようなら、プロの指導を受けることもおすすめです。悩みを相談できますし、遠回りしないように効率的な指導をしてくれるでしょう。アイドルを目指す場合は、踊りながら歌う必要も出てきます。
声は人によって全然違うので、いい歌声の出し方も人によってアプローチの仕方が違います。いい歌声をマスターして、たくさんの人を魅了しましょう。