人気アイドルを目指そう!と考えたとき、いまやダンスは必須要件になっています。
元AKB48のメンバーである篠田麻里子さんは、AKB48の第1回目のオーディションで落選しました。
その後、プロデューサーの秋元康さんに「4日間で振り付けをすべて覚えたらメンバーに入れる」と言われ、本当に4日間で楽曲12曲の振り付けをマスターし、メンバー入りしたという逸話があります。
篠田さんは「AKB48に入りたい」という思いで、秋元さんに声をかけられる前から少しずつ練習していたのでしょう。
でも、「ダンスなんて人気アイドルの真似くらいで、きちんと練習したことがない」
「アイドルの曲の振り付けって難しくて、ちゃんと覚えられるか不安」
そんなふうに考えたことはありませんか。
この記事では、アイドルを目指すためのダンスの覚え方のコツについて解説します。
ダンス初心者でもわかりやすいように解説しますので、ぜひご一読ください。
目次
ダンスの振り付けが覚えられない原因
初心者がダンスの練習を始めたとき、まず悩むのが「振り付けを覚えられない」ということだと思います。
ヒット曲のサビくらいなら、なんとなく動けるけどフルコーラスなんて覚えられない、と悩む前に、まず覚えられない原因を探ってみましょう。
- 1つ1つを完璧にしようとしすぎている
- 経験不足
- 身体能力が追いついていない
順番に解説します。
1つ1つを完璧にしようとしすぎている
ダンスが苦手な人の多くは、最初の1回目から完璧に踊ろうとしてしまうようです。
さあ、振り付けを覚えよう!と意気込んだとき、このように考えてしまうことはありませんか。
- 失敗するのが嫌だと思ってしまう
- 間違えないようにしようと考えすぎる
- 人に聞くことが恥ずかしい
プロのダンサーでもない限り、振り付けを見て最初の一回から完璧に踊れる人はいません。
とにかく最初の一回は、間違えても良いので思い切りやる!ということが大事になります。
また振り付けを教えてくれる人がそばにいれば、勇気を持ってどんどん聞くことで丁寧に教えてもらえます。
経験不足
ダンスの上手な人は何度も教えられなくても覚えられるのに、どうして自分は覚えられないのだろう、などと考えてしまっていませんか。
ダンスの初心者と上級者の一番の違いは、経験の差にあります。
ダンス経験者は基本的なステップはもちろん、他にもたくさんの振り付けの種類を知っています。
ダンス経験者は、知っている動きに似た動きは簡単にマスターできるので、新しい動きも覚えやすいです。
紙の上での勉強も、初めて聞く言葉を一度聞いただけではなかなか覚えられないですよね。
ダンスの振り付けも、初心者が慣れていない動きを、経験者と同じ速度で覚えるのは難しいです。
身体能力が追いついていない
運動神経が長けている人でも、経験のない競技で活躍するまでには時間がかかります。
ダンス初心者は「頭ではわかっているのに身体能力が追いつかない」ということが起こりやすいです。
頭で考えてしまうとダンスに体が追いつかず、苦手意識がついてしまいがちなので、わからないところは必ず聞きましょう。
ダンス経験者でも、振り付けを見ていきなり最初から完璧に踊れる人は多くありません。
それでは、次の項からダンスの振り付けを覚えるコツを解説します。
ダンスの振り付けの覚え方
ダンスが苦手な初心者でも、コツをつかめば必ず振り付けを覚えられるようになります。
ただ闇雲に見て覚えようとしてもなかなか覚えられないものです。ではどのように覚えていけばよいか、解説します。
- 全体を通してなんとなく踊ってみよう
- 上半身と下半身を分けて覚える
- パートごとに区切って練習する
- 焦らずゆっくり丁寧に練習する
- 苦手なポイントを重点的に練習する
順番に解説して行きます。
全体を通してなんとなく踊ってみよう
ダンス初心者が最初にやってしまいがちなのが、「間違えたところで止まってしまう」ことです。
まずは、全体の振り付けを一通り踊ってみましょう。
間違えたから、できないからと止まってしまうのは避けましょう。止まってしまっては、いつまでも全体の流れをイメージできません。
また止まり癖がつくとリズムに乗れないので、ますます振り付けを覚えることができません。
全体を通すことができれば、楽しい気持ちで練習できます。振り付けを教わったら、必ず一曲全体を通して踊ってみましょう。
いつも間違えてしまうところ、できないところは後で重点的に練習すればよいです。
上半身と下半身を分けて覚える
ダンス初心者は、手と足を一緒に覚えようとしてもなかなかうまくいかないものです。上半身と下半身は一緒に覚えようとせず、別々に練習してみましょう。
おすすめは、先に足の動きを覚えることです。
下半身を動かすダンスは、足だけを動かす「タップ」と、出した足に体重を乗せる「ステップ」の2種類があります。
まず足の動きを覚えて、それに合わせて上半身の動きをつけるようにすると、うまくいきやすいです。
パートごとに区切って練習する
なんとなく上半身と下半身の動きが覚えられたら、曲をイントロ、Aメロ、Bメロ、サビなどと、区切って覚えていきます。
楽曲の「サビ」など、同じ振り付けを繰り返すパートは覚えやすいので、最初に練習するのがおすすめです。
サビがしっかり踊れるようになれば、後から覚える振り付けも体に馴染んで覚えやすくなります。
次にステップが複雑など、難しいパートを早めに練習しましょう。
苦手なパートをなくすことで、曲全体の振り付けにも慣れるのが早くなります。
焦らずゆっくり丁寧に練習する
パートごとに全体の動きがつかめたら、いよいよ丁寧に練習していきます。
他の人と比べたりせずに、焦らずゆっくり練習しましょう。
幼稚園児など、小さい子供のおゆうぎは「まーえ、うしろ、まーえ」などと、動きを口に出しながら練習します。
動きを実際に言葉に出すことでダンスのイメージが具体的になって、格段に覚えやすくなるのでぜひやってみてください。
プロのダンサーも、振り付けを覚えるときに使う方法です。
また、曲を聞きながら「1,2,3,4」とカウントするのも、リズムが体に馴染むのでおすすめです。
毎回他の人と一緒に踊っていると、無意識に真似しようとして「踊れている」と勘違いしてしまうことがあります。
一緒に踊る人が誰もいなくても、一人でしっかり踊れるように確認しながら練習しましょう。
苦手なポイントを重点的に練習する
ここまでくれば「いつもここで間違える」「なぜかここだけが覚えられない」など、そろそろ苦手なポイントが出てくる頃だと思います。
苦手なポイントを練習する際は、ただ体を動かすだけではなく、次のように考えてみるのも大事です。
- なぜいつもここで間違えるのか
- なぜ忘れてしまうのか
などと、徹底的に分析してみましょう。
間違える場合は、その前のつなぎの部分がきちんとできているか。忘れてしまうなら、なぜこのような振り付けなのか意図を考えてみると、上達が早くなります。
ダンスの振り付けを早く覚える方法
競技ダンスは同じ曲を何度も繰り返し練習しますが、アイドルは一曲にかけられる時間があまり多くありません。
ライブで披露するのは一曲とは限りませんので、どんどん新しい曲の振り付けを覚えなくてはいけないことも多いです。
では、短い時間でしっかり振り付けを覚えられるようになるには、以下を意識してください。
- 空いた時間に復習する
- 鏡を見ながら練習する
- 踊っている様子を撮影してチェックする
- 人に見せる約束をしておく
- プロに指導してもらう
それぞれ解説していきます。
空いた時間に復習する
基本は、何度も反復練習をすることです。
ダンスは体一つでどこでも練習ができます。思い出したときに何度も繰り返すことで、振り付けが体に定着するのです。
全体の流れは、なるべく振り付けを教えてもらっている間に覚えられるようにしましょう。
そして、次の日必ず1回通して踊ってみます。
完全に忘れてしまうと思い出すのが大変なので、2日に1回くらいのペースで通してみて、教わった振り付けが最後まで途切れず思い出せるか、確認しましょう。
鏡を見ながら練習する
鏡を見ながら練習するのは、自分を客観的に見ることに役に立ちます。
特に体の小さい人は、自分で思っているより動きが小さく見えてしまうことが多いです。
元モーニング娘。の矢口真里さんは、テレビで踊っているときはいつも、大げさなくらいに動きを大きくしていたのが印象的でした。
矢口さんは身長が145cmと成人女子の平均と比べてかなり小さく、かなり体を大きく動かさないとしっかり踊っているように見えなかったのだろうと思います。
鏡で見ると「自分ではできていたつもり」という部分も見えるのでおすすめです。
踊っている様子を撮影してチェックする
上記の「鏡」と同様に、踊っている自分を動画撮影して、後で見てみるのも第三者視点でチェックできるので効果的です。
動画を撮ってあとでしっかりチェックできると、鏡で見たときとはまた違う視点で見ることができます。
「思ったより大きく動けていなかった」「振りが合っていると思っていたのに違っていた」など、細かい部分に気がつくことができます。
人に見せる約束をしておく
練習の成果を見てくれる人がいれば、見せる約束をしておきましょう。
鏡で見たり、動画を撮ったりするのも第三者視点でチェックできるので効果的ですが、やはり実際に人に見てもらえるのが一番なのは言うまでもありません。
それだけでなく「人に見せる」というプレッシャーで、否が応でも覚えなければいけなくなります。
日頃から自分の前には観客がいると想像しながら練習すると緊張感があって、なお覚えるのが早いです。
プロに指導してもらう
やはり一番効果的なのは、スクールなどでプロに指導してもらうことです。
プロにしっかり指導してもらえれば、振り付けを見せられて独学で覚えるよりも丁寧に教えてもらえたり、わからない部分は質問できるというメリットがあります。
動画の撮影が許可されているスクールならば、指導を受けている様子を撮ってあとで復習することもできて、上達が早くなります。
もしプロに指導してもらっても覚えられないという場合は、クラスのレベルが高いのかもしれません。
いきなり曲に合わせて踊るのが難しいと感じるならば、リズムに乗って体を動かすだけの「リズムトレーニング」のクラスを設けているスクールもあります。
なお、歌もマスターして本格的にアイドルになりたいなら、歌とダンスが学べる養成所がおすすめです。養成所によっては、アイドルとして活躍するためのノウハウも一緒に教えてくれます。
まとめ:楽しみながらダンスを覚えよう
現在、アイドルの振り付けはどんどん難易度が上がり、ダンススキルが必須になっています。
ダンスが苦手、振りが覚えられないという方は、たいてい最初から完璧に踊ろうとしてしまいます。
ダンス初心者は知っている振りの種類も多くないこともあり、頭でわかっても体がついていきません。
まずは全体を通して踊ってみて、上半身と下半身、曲のパートごとなど、区切って覚えましょう。
カウントを取ったり、振りを言葉に出したりするとイメージがつきやすく、覚えやすいです。
そして、空いた時間に何度も復習して、体に振りを定着させましょう。振り付けが終わったら、完全に忘れる前に反復すると忘れません。
鏡を見ながらや、動画に撮ったりしてチェックすると、頭で考えているより第三者視点でチェックできます。
プロや友人など、誰かに見てもらうのも効果的です。中でも、アイドルになりたい場合は、養成所に通うのが近道です。
ダンスは、苦手意識があるとなかなか上達しません。間違えてもいいという気持ちで、とにかく楽しく練習しましょう。
楽しみながら覚えると、自然とダンス自体が楽しく感じて上達します。頑張ってステージでかっこよく踊れるようになりましょう。