「自宅でできるトレーニングって、なにがあるの?」
「家でやったら、思いっきりトレーニングできなくない?」
こんなことで迷っていませんか?
ダンスの上達には、自宅でのトレーニングがおすすめです。けれど、やってみたものの長続きせず、挫折するのはよくある話。
そこで、ムリなく自宅でできるダンストレーニングを紹介します。
あわせて、ダンストレーニングの注意点も紹介しますので、どうぞご一読ください。
目次
ダンストレーニング!自宅でできること
自宅でできるダンストレーニングは、以下の6つです。
- ①ストレッチ
- ②体幹トレーニング
- ③ウエイトトレーニング
- ④リズム感を鍛える
- ⑤振り付けの確認
- ⑥振り付けの作成
順番に説明していきます。
①ストレッチ
ストレッチは大きく分けると、動的ストレッチと静的ストレッチの2種類があります。
動的ストレッチを行うのは、主にダンス前。筋肉や関節を動かすことで、関節周りの筋肉をほぐす効果があります。さらに体温が上がり柔軟性が高まるので、ダンス前の準備運動に最適。
一方で静的ストレッチは、主にダンス後のクールダウンに行われます。筋肉を縮めてバネの力を弱めるストレッチなので、筋肉や関節をゆるめて体をほぐす効果や、呼吸を整える効果があります。
特に意識して行いたい動的ストレッチを以下にまとめました。
背中 | 背中に柔軟性があると、関節の動く範囲が広がります。 両膝・両手を床につき、背中を丸めて猫背になります。 手を少し前に移動させ、胸を床に押し当てるように背中を逸らします。 これをくり返して、背中の筋肉を伸ばします。 |
股関節 | 股関節を鍛えると、ステップのキレがよくなります。 ①両手を壁につけます。右脚を腰の位置まで上げて、左脚の前を通すようにスイングします。 20回やったら左脚も同様に行います。 ②壁に片手をついて、片脚を前に上げます。腰の位置を目安にしましょう。 そのまま後ろに20回スイングします。反対側の脚も同様に行います。 |
肩 | 肩周りがほぐれていないと、腕の動きがぎこちなくなります。 両腕を前回し・後ろ回しして、大きな円を描くように肩全体を回します。 肩に手を置いて、前後左右に回すのもいいですね。 |
アキレス腱 | アキレス腱のストレッチをすると、細かいステップでも足首を痛めなくなります。 片脚を前に出し、膝を90度曲げます。 後ろの脚を伸ばした状態で、前の脚に体重をかけ、アキレス腱を伸ばします。 反対側の脚も同様に行います。 |
ストレッチは、疲れにくくなる上、怪我の予防になります。また体の可動域が広がってダンスのパフォーマンスが上がるのでぜひやっておきたいトレーニングです。
②体幹トレーニング
筋力や体力をつけるなら、体幹トレーニングがおすすめです。体幹とは、頭と手足を除いた胴体の骨や筋肉のこと。要約すると、内臓が詰まった腹腔を囲んでいる部分です。
踊っているとき、身体を支えてふらつきを抑えているのが体幹。
体幹を鍛えると、以下の3つのメリットがあります。
1.動きにキレが出る | 体幹の役割は、激しい動きのなかで身体を安定させること。 体幹が弱いと、体の軸がぶれてしまいます。それでは美しい姿勢を保てません。 体幹を鍛えれば、ターン・ステップ・ジャンプがきれいに決まります。 |
2.怪我をしにくくなる | 腰や膝は、動きの中で一番負荷がかかる部位。 一度怪我をすると、その後も怪我をしやすくなります。 体幹を鍛えると、腰や膝に負荷がかかりにくくなるので、怪我の防止と強化につながります。 |
3.体型の維持が楽になる | 体幹を鍛えると、筋肉量が増え基礎代謝が上がります。 そのため痩せやすく太りにくい体になります。 多少食べ過ぎても、痩せやすい体になっていれば、体重を戻すのもむずかしくありません。 |
体幹トレーニングにおすすめなのが、バランスボールに乗ることです。転がるボールに振り落とされそうになったとき、全身の筋肉を使って必死にバランスをとろうとします。
このときのボールの不安定さが負荷となり、体幹を下支えする骨盤など、体幹がバランスよく鍛えられます。
③ウエイトトレーニング
ウエイトトレーニングは、筋力、パワー、筋持久力の増加を目指すトレーニング。
怪我予防・テクニック上達の面でも効果があり、別名レジスタントトレーニング・ストレングストレーニングとも呼ばれています。
ウエイトトレーニングをしたら、手足が太くなる・身長が伸びなくなると心配になるかもしれません。
一言でウエイトトレーニングといっても、ダンベルやバーベルなどの道具を使った本格的なものや、腕立て伏せ・腹筋などの自重を使ったものなど、幅広いです。
日頃から踊りに必要な部分を鍛えることで、ダンスの本番中でも、体力に余裕を残した状態を作れます。
動画などで正しいやり方を見ながら、ウエイトトレーニングするのがおすすめです。
④リズム感を鍛える
ダンスには不可欠なリズム感。
リズムのキープ力は、練習を重ねることで身につきます。おすすめは口でリズムを取る練習法で、4分音符を16分音符としてリズムをとること。
このとき使うのは「タカツク」または「ツクタカ」という言葉。言葉がパッと切れるので、リズムを取るには最適な言葉です。
1つの拍子で「ワン、ツー、スリー、フォー」と言うところを、「タカツク、タカツク、タカツク、タカツク」に変えます。
他の言葉でもいいですが、「タカツク」や「ツクタカ」のように、何回言ってもリズムがズレない言葉がベスト。
生まれ持った才能のように思える「リズム感」ですが、練習次第でだれでも身につけることができます。
⑤振り付けの確認
ダンスの振りを覚えるのは、ダンス経験者でも簡単ではありません。自信がない人は練習が終わった夜、もう一度振りを反復練習してみましょう。
ポイントは、振り付けが途切れずに思い出せること。スピードがゆっくりでも一通り踊ると、自然と覚えられるようになります。それでも振り付けを覚えるのが難しい・時間がないときは、ダンスの録画がおすすめ。
自分が踊っている映像を見ると、気付くことはとても多いです。
自分はどこでつまずいているか、うまいダンサーの動きはどこが違うのか、これらを見比べると上達が早くなります。踊っている映像は隙間時間にも見れるので、気軽に自分のダンスをチェックできます。
ダンス上達には、録画と確認がおすすめです。
⑥振り付けの作成
振り付けは、リズムや音楽の流れを元に作られています。曲への理解はもちろん、こだわりがはっきりしていないと、自分らしい振り付けは作れません。
初心者が考えた振り付けは、単なる動きの連続になってしまいがち。そこでおすすめは、動画サイトでプロの振り付けを見ること。
基礎やリズムをしっかり踏まえたプロの振り付けを学ぶことで、振り付けの作り方が身につきます。大事なのは「このダンサー好き!」「こんな振り付けをしたい!」というイメージ。
くり返し見るうちに、振り付けのパターンがわかってきます。パターンがわかって、初めて自分で振り付けもできるようになります。まずはムリせず、動画サイトから自分に合った振り付けを学びましょう。
自宅でダンストレーニングをする時の注意点
自宅でダンストレーニングをするとき、注意点は次の3つです。
- ①スペースが限られているので怪我に注意
- ②トレーニングをし過ぎず休む
- ③近所に配慮する
1つずつ説明していきます。
①スペースが限られているので怪我に注意
自宅でのトレーニングは、広さや家具の配置によってできることが限られます。
たとえばタンスやベッドなど大きな家具があると、ぶつかって怪我をする危険があります。
家族と暮らしていると、大きな鏡を持ち込めないなど、トレーニングできる環境を簡単には作れません。
ダンスのような動きのある運動をするのは、自宅ではなかなか難しいもの。
そんなときおすすめなのは、リビングのソファやテーブルを移動して、スペースを作ること。
自宅トレーニングに必要なスペースは、1畳あれば十分可能です。スペースを作るのが難しいときは、自重トレーニングやストレッチをするのもいいですね。
まずは、小さなスペースでもできることから始めてみましょう。
②トレーニングをし過ぎず休む
自主トレのとき、トレーニングに熱中しすぎて、つい休憩を省略していませんか?
トレーニング中の休憩は、練習回数と同じくらい大きな影響があります。
休憩時間が短すぎると、ワークアウトの効果がなくなってしまいます。体が回復しきっていないので、怪我のリスクが高くなります。
しかし怪我を防ぎつつ次の練習にも全力投球するのなら、練習の合間に2分以上の休憩をとるようにしましょう。
長時間練習する場合には、必要に応じて休憩時間を3~5分に延ばすのがおすすめ。休憩時に大切なのは、リラックスして集中力を高めることです。
難易度を上げるより、継続して行うことを大切にして、自分にあったやり方で取り組んでみましょう。
③近所に配慮する
ダンスのトレーニングには、近所への配慮が必須です。
たとえば、木造や床の強度が弱いマンションの場合、激しいダンスは下の階の住人に迷惑がかかります。
また、音楽が不可欠ですが、部屋の壁が薄いとほかの部屋に音が漏れてしまいます。音楽はイヤホンで聞く。ステップの多いダンスは人のいない時間帯を選ぶなど、近所に迷惑が掛からないよう気を付けましょう。
どうしても音が響いてしまうときは、防音マットや防音テープなど、防音グッズを使って近所に配慮しましょう。
自宅でダンストレーニングをするメリット
自宅でダンストレーニングをするメリットは、大きく分けて以下の3つです。
- ①自分のペースで練習できる
- ②運動の習慣が身に付く
- ③基礎力を向上させられる
順番に説明していきます。
①自分のペースで練習できる
最大のメリットは、なんといっても自分のペースでできること。
誰かと一緒のトレーニングだと、モチベーションは上がりますが、つい相手のペースに合わせてムリをすることもあります。
自宅ならムリなく集中してトレーニングできるので、習慣化しやすくなります。
1人での練習ならジムやダンススタジオを利用する方法もありますが、仕事などで時間が取れない場合もあります。
しかし、自宅なら、時間の心配がありません。
思い立ったらすぐに実行できるので、10分だけや長時間など、自分のペースに合わせた時間配分でトレーニングが可能です。
テレビを見ながら・家事をしながらといった「ながら練習」や、ちょっとした隙間時間にもトレーニングができるため、効果が出やすくなります。
好きな音楽で行えば、より楽しく続けられます。
②運動の習慣が身に付く
日頃から運動する習慣がないと、中々運動を継続しづらいもの。
でも、自宅トレーニングをすれば、運動を続けられるようになり、ダンスの上達が早まります。
よくある失敗は、いきなりハードなトレーニングをすること。体が慣れていないうちからハードトレーニングをすると、挫折しやすくなります。
トレーニングを習慣化するコツについて、以下にまとめました。
自然に取り組める環境や考えずにできるルールを作る | 「今日はしんどい、やりたくない」という日でも、腕立て伏せ1回だけでもやると「毎日している行動である」と認識できます。 行動によって達成感が生まれ、さらに続けようという気持ちが生まれます。 まずは定着させることにエネルギーを使い、成果はその次と考えて取り組むと、挫折しにくくなります。 |
面倒くささを可能な限り減らす。 | たとえば朝のトレーニングなら、起きてすぐパジャマのままはじめる。または、ジャージで寝ても良いでしょう。 着替えや洗顔などの面倒なことは後回しにします。 このように面倒くささを減らすのがコツです。 |
ご褒美を用意する | 終わった後にシャワーですっきり、またはスイーツやコーヒーなど、嬉しいご褒美を用意します。 成長している実感も良いご褒美になります。 できなかったところができるようになると、やりがいが出ます。 |
このようにルールを工夫すると、自然と運動を続けられるようになります。
はじめのうちは短時間のトレーニングを行い、できるだけ長く続けていくことを心掛けましょう。
③基礎力を向上させられる
基礎が大事なのは、ダンスにも共通して言えることです。
力強さやスピード、動きの大きさやキレなど、ダンスがうまいと感じるポイント。これらは基礎トレーニングを継続して行わないと身に付きません。
自宅トレーニングは、基礎力を鍛えるには絶好の環境です。
練習でできなかったこと、足りないところなど、課題に合わせたトレーニングができます。
よりキレのある動きがしたい、ポーズのバリエーションを増やしたい、体幹のホールド力を上げたいなど、ピンポイントで練習できるのも自宅トレーニングの魅力です。
アイドルを目指すなら養成所を活用するのも手
アイドルには歌唱力はもちろん、ダンスにも高いレベルが求められます。効率的にダンスの上達を目指すなら、養成所やダンススクールに通うことを視野に入れるのも一手です。
最大の魅力は、頻繁に練習できる上、プロや仲間とダンスが学べること。ハイレベルな環境に飛び込めば、自分もレベルアップしやすくなります。
ダンスの実力を上げておくと、テレビや舞台などの仕事にも挑戦できるので、アイドルを目指す上での人気獲得にもつながります。
入学前には、ダンスのほかに歌や演技のレッスンも受けられるか、調べておくのがおすすめです。
まとめ:ダンストレーニングを自宅でも行ってスキルに磨きをかけよう
記事の内容をまとめると、以下のようになります。
- ダンストレーニングは、ウエイトトレーニングも大事
- 自宅でダンストレーニングをするなら怪我や近所に気をつける
- アイドルを目指すなら養成所を活用するのも手
ダンスは日頃の練習の積み重ねがものをいいます。
特に基礎力を上げるには、自宅でのトレーニングが重要になってきます。
自宅でもダンストレーニングを行って、うまく楽しく踊れるようになりましょう!