「アイドルになりたい!」と憧れても、一番ハードルが高いのがダンス。
ボイストレーニングや表情の練習は、上手な人を真似することでクリアできそうです。でも、上手な人のダンスは早すぎて見えない。1秒も真似できないと、やる前から尻込みしてしまう人も多いのではないでしょうか?
アイドルの夢を叶えるためには、ダンスは避けて通れません。ダンスの上手下手でその人の輝きが増します。
「ダンスを全くやったことない」
「経験はあるけど初心者止まり」
「ダンス教室には通っていたけど、基礎なんて知らない」
というアイドル志望の人のために、ダンス初心者でもできるダンスの練習方法をご紹介します。
目次
ダンスの初心者は何から始めれば良い?
ネットやYouTubeで探して、手当たり次第に手をつけるのはやめましょう。
もしあなたの始めたダンスが憧れのアーティストのダンスとはかけ離れたものだった場合、一生懸命練習すればするほど、本当にやりたかったものとかけ離れてしまうからです。
たとえばあなたが乃木坂46に憧れているのに、ヒップホップ系のダンスを練習を始めると、
「あれなんか違うな……」
最初にあなたが憧れのアイドルやアーティストの振り付けのダンスのジャンルや技術を確認してください。
その上で、大まかなダンスの種類を知って、その基礎を練習しておけば、大きくズレることはありません。
ももクロ、AKB48など、そのグループのダンスとしか言いようがない位、個性的な振り付けをしています。
多くのアイドルのダンスのジャンルはストリートダンスから派生しているので、その基礎を身につけておけば、どんなジャンルにも対応できるようになります。
知っておきたいダンスのジャンル
チアダンス、社交ダンス、サルサ……
ダンスには様々ものがあります。
今回はテレビやステージで見かけるダンスに絞って紹介します。
- ①ジャズダンス
- ②ヒップホップ
- ③コンテンポラリーダンス
全部覚えなくても良いので、全体像を把握してください。
①ジャズダンス
ブロードウェイのミュージカルで使われるようなダンスで、クラッシックバレエ、モダンバレエの要素があります。
乃木坂46やAKBグループのダンスが一番代表的ですが、仮面女子、わーすた、BiSHなどです。
ジャズダンスにヒップホップやソウルの要素が入ったジャズヒップホップ、ジャズソウルと呼ばれています。モーニング娘。はじめハロプロのダンスに使われており、バレエの要素が控えめです。
②ヒップホップ
ヒップホップの古典的なスタイルはオールドスクールと呼ばれ、EXILEやDA PUMPのダンススタイルです。最新のスタイルのニュースクールはEXILE TRIBEや男性アイドルグループに欠かせないスタイルです。
ヒップホップにセクシーな要素を取り入れたガールズヒップホップはブラックピンク、TWICEなどのK-POPのガールズグループ。
洗練された都会的なLAヒップホップは三浦大知、K-POPの男性グループに欠かせないダンスです。
③コンテンポラリーダンス
数は少ないですが、アーティスティックな表現をするときにコンテンポラリーダンスが使われています。現さくら坂46(欅坂46)や平手友梨奈さんの深い感情やメッセージを伝えるために向いています。
ダンスの初心者向けの基礎練習
人気バラエティ番組のアメトークには、「踊りたくない芸人」という企画がありました。大悟さん(千鳥)や川島明(麒麟)さんらお笑い芸人が真剣にダンスに取り組んでも、どこかぎこちなくて何度見ても笑ってしまいます。
なんでお笑い芸人のダンスは不格好に見えてしまうのでしょうか?実は笑い芸人じゃなくても、上級者から見ると初心者には同じように不格好に見えるんですよ。
その理由は3つあります。
- 身体のコントロールができていない
- リズム感がない
- ダンスをできる身体と体力がない
この3つ克服できれば、初心者を卒業していろんなジャンルのダンスを踊れるようになります。
具体的な方法は以下の通りです。
- ①アイソレーション
- ②リズム感を鍛える
- ③体幹を鍛える
順番に解説していきます。
①アイソレーション
「アイソレーション」とは、首、肩、胸、腰、足、手など、身体のいろんな一部分だけを単独で動かすことを言います。
ダンスの上級者はなめらかに身体の部分を動かせるから自然に見えて、芸人は動かせてないからぎこちないんですね。
アイソレーションはどんなダンスでも基本の動きとなり、身体をコントロールする上で重要です。アイソレーションが上達すれば、動きのキレがよくなってダンスがレベルアップしていきます。
動かす以外の部分は動かさないようにしっかり意識してやりましょう。最初のうちは、動かす部分につられて他の部分も動いてしまいます。
間違った動きを覚えてしまわないように、YouTubeなどでお手本の動きを見ながら、鏡の前で自分の動きを確認しながら練習しましょう。最初は大きくゆっくりと、慣れたら細かく速く動かせるにします。
②リズム感を鍛える
リズム感は曲のテンポを身体で覚えて、リズムと振り付けを合わせるためにダンスに不可欠なものです。
いくら身体の動きがよくなっても、曲のテンポやリズムとズレていれば台無し。
また、リズムをキープするのも大切です。途中でリズムがズレてくると、後半で動きとテンポが合わなくなります。
メトロノームのアプリを使って、リズムに合わせて身体を動かす。それに慣れたら、1つの楽曲を聴きこんでリズムを身体に刻みこんでいきます。1曲が刻み込まれたら、様々な曲を聞き込んでリズムに慣れる練習をしていきましょう。
曲が身体に染みこんだら、曲のビートと振り付けを合わせた練習をします。それに慣れたら、音と音の間の裏拍を意識してダンスします。裏拍が難しい場合は、メトロノームのアプリに戻って、メトロノームの音と音の間に手を叩けるように練習しましょう。
③体幹を鍛える
ダンスで一番使っている部分が体幹部の筋肉です。体幹を内臓をグルッと囲んだ筋肉で、ダンスに必要なアウターマッスルを支えるために必要です。
体幹を鍛えると、動きにキレができて、怪我を防止し、基礎代謝があがり体型を維持することができます。
体幹を鍛えるトレーニングで代表的なものは以下のものです。
- プランク:両肘をついて両足のつま先の4点で身体を支え、腹筋を意識して体勢をキープする
- サイドプランク:身体を横にして片側の肘とつま先の2点で支えて、腹筋を意識して体勢をキープする
- ドローイン:息を吐きながらお腹を凹ませていき10秒間キープします
- スタンディング・クロス・クランチ:立ったまま片手を斜め上に伸ばします。伸ばした方の手を縮め、肘と反対側の肘をお腹の前に近づけます
④体力をつける
上手にダンスが踊れるようになるには基礎体力をつけることが必要です。
- 持久力
- 筋力
- 柔軟性
ダンスは1曲の時間が約5分なので、最低でも5分間呼吸が乱れない持久力が必要です。
ステージの時間が長いとその分の持久力が必要になります。また体重を1点で支えないといけない場合もあり、瞬発的な筋力が必要な速筋が重要です。
筋力がつくと、ピシッと動きを止めるときにメリハリが出て、ダンベルなどを使うより、自重で行う筋トレがおすすめです。
ダンス自体で基礎体力をつけることができますが、30秒腹筋→30秒休む→30秒腕立て→30秒休むなどのインターバルトレーニングがおすすめです。
開脚したりY字バランスをとったりするので、柔軟性も大切です。ダンスの前後にストレッチをして、じょじょに身体を柔らかくしていきましょう。
ダンスを完コピしてみましょう
ダンスの基礎が掴めて踊れる体力も着いてきたら、憧れの曲のダンスを完コピしましょう。地味で地道な基礎練習をこなしてきたので、完コピも夢ではありません。
①まずは目標のダンスやダンサーを見つけましょう
あなたが憧れているアーティストやダンサーの中から比較的、真似しやすそうなダンスの楽曲を選択しましょう。
最初からハードルを上げるのは、できないと自信がなくなるリスクがあります。まずハードルを下げて完コピして、「練習したら自分にも踊れる」という達成感と自信を持つことが大切です。
②一つ一つのダンスを振り付けを覚えていきましょう
気に入ったダンスを決めたら何度も動画を見返しましょう。こまかく振りを分けていって、やりやすいところ、やりたいところから真似していきます。
振りが上手に真似できるようになったら、次を練習していき、最終的にひとつなぎにします。
1つなぎにするまでは、こまかい修正点にこだわらず、大まかに全体をとらえます。全部をつなぎ終わったら、こまかな修正点を直して完璧なダンスをめざしましょう。
ダンス初心者を卒業するメリット
ダンスの初心者を卒業するメリットはパフォーマンスの表現の幅が広がることです。
ダンスの基礎を身につけて、初心者を卒業できたら、いろんな曲をリズムに合わせて思い通りに踊ったり、気に入った楽曲のダンスの1つの振りを徹底的に掘り下げたりしてみましょう。
観客の前でステージに立つ場合は、既存曲ではなくオリジナルの楽曲になります。そして、決められた振り付けだけでなく、踊りの中に個性を出す自己表現も大切になってきます。
インプットだけでなく、アウトプットのダンスも身につけなければいけません。ダンス初心者を卒業したときは、アウトプットのダンスができる基礎ができていると言えます。
ダンス初心者が覚えておきたい注意点
初心者はダンスを練習する前後に注意することがあります。
これを無視してしまうと、ダンスの練習が続けられなくなるので、よく読んで頭に入れておいてください。
- ①無理な練習やパフォーマンスは怪我の元
- ②ストレッチやクールダウンも行う
- ③最初から完璧にできなくても自分を責めない
①無理な練習やパフォーマンスは怪我の元
いきなり難しい高度な練習やプロがやる格好いい振りに挑戦するのは禁物です。すごい動きができるプロでも最初は基礎固めをした上で、高度な技にステップアップします。
実力以上にハードな練習や難しい技への挑戦は、故障や怪我の原因になって、練習自体が続けられなくなってしまいます。今はダンスに慣れることを目的にして、いきなり長時間やハードな練習はやめましょう。
②ストレッチやクールダウンも行う
ダンスに慣れてきてもいきなり本気で踊るのは危険です。また、練習後にはクールダウンと入念なストレッチも欠かせません。
最初は気にならないかも知れませんが、徐々に筋肉や関節に疲労が溜まって、思わぬ故障の原因になります。
ダンスの前後には入念なストレッチ、練習の前には必ずウォームアップ、練習の後にはクールダウンを忘れないようにしましょう。
③最初から完璧にできなくても自分を責めない
始めたばかりなのに、完璧主義や減点主義はやめましょう。お手本通りにできないのは当たり前です。
「今日はこれできるようになった」
「はじめてから大分上達した」
初心者の時点では加点主義でオッケーです。できることを数えて自分を誉めてあげます。
練習が「面倒くさいな」と思ったときは、休むのもありです。
ダンスが上達する人のポイント
ダンスを楽に継続できるようになったら、やっぱり上手になりたくなります。以下のダンスが上達するポイントを頭に入れておけば、中級者にグッと近づきますよ。
- ①練習も含めてダンスを楽しむ
- ②表情にも気を配る
- ③リラックスしながら踊る
- ④ビデオでダンスを確認する
- ⑤ダンスが上手い人からフィードバックをもらう
順番に解説して行きます。
①練習も含めてダンスを楽しむ
子供の頃はダンスは楽しいものでした。でもまわりの人の視線が気になったり、上手な人と比べたりすることで段々ダンスが楽しめなくなります。
自宅で練習するときだけは、他人の目を気にせずに、踊ることの楽しさを味わってください。
②表情にも気を配る
ダンスを楽しめるようになり、余裕ができたら、表情にも気を配るようにしましょう。ダンスも演技の1つなので、表情を変えるだけで、ダンスが上手になったように見えます。
③リラックスしながら踊る
ダンスの動きは、メリハリが大事で、動かない部分は脱力できていることが大事です。
難しい動きになるとついつい力が入ってしまいます。
常に呼吸しながら踊りましょう。
吐くことを意識すると、自然とリラックスできます。
④ビデオでダンスを確認する
お手本のビデオをよくみて、プロがどのように踊っているかをよく見ましょう。
できれば違う角度で撮っている動画も見れば、より動きを正確に知ることができます。
⑤ダンスが上手い人からフィードバックをもらう
人に見せても恥ずかしくないレベルになったら、ダンスがうまい人に見てもらって、どこがいいのか悪いのか教えてもらいましょう。
自分より上手い人のアドバイスは必ず勉強になります。
アイドルを目指すなら独学するよりも養成所がおすすめ
ただダンスを楽しむだけならもちろん独学で構いませんが、もし本気でアイドルを目指すのなら、芸能事務所の主催する養成所に入って、自分の魅力や才能を磨くのをおすすめします。
独学では得られない適切なアドバイスをもらえば、飛躍的に成長できます。また、同じ夢に向かって邁進する仲間やライバルから刺激をもらえるのもメリットです。
まとめ:ダンス初心者から上級者を目指しましょう
今回はダンス初心者が自宅で基礎から初級者になる練習方法やポイントを紹介しました。
まずは以下の練習方法から行ってください。
- ①アイソレーション
- ②リズム感を鍛える
- ③体幹を鍛える
上達のポイントは以下の通りです。
- ①練習も含めてダンスを楽しむ
- ②表情にも気を配る
- ③リラックスしながら踊る
- ④ビデオでダンスを確認する
- ⑤ダンスが上手い人からフィードバックをもらう
ダンスの世界は奥深いので、それはほんの入り口です。
もっと練習してダンス上級者になってください。